声優の仕事も今ではアニメや映画のアフレコだけに限らず、イベントやラジオ出演の仕事など様々な能力が求められる時代です。
演技力を磨く為の練習はみなさんしていると思いますが「60分間フリートークをしてください」と言われたら、みなさんは何を話しますか?
もちろん用意された台本もありません。その場の雰囲気や空気感に合ったトークをしなくてはいけません。
そこで今回は声優にとって今や必須スキルの「フリートーク力」についてお話していきたいと思います。
フリートークって何を話せばいいの?
改まって「フリートーク力」と言われると「何を話せばいいんだろう…」と、色々考えてしまいますが、実際は友達おしゃべりをしているのと何ら変わりはありません。
「フリートーク力」=「コミュニケーション能力」
簡単なことで要は会話のキャッチボールです。相手の反応を見ながら会話を弾ませていき、その場の空気を盛り上げていくコミュニケーション能力の一つです。
親しい友達と話をしている時に緊張したり「何を話そうか?」なんて考えた事ありませんよね?
ですが、初めて会う人や大勢の知らない人の前で話す場合はどうでしょうか?
これは声優に限らず、お笑い芸人や役者・舞台俳優など、その現場に応じた「フリートーク力」が求められます。
では実際の現場ごとに順を追ってお話ししていきましょう!
声優の「フリートーク」に求められるものとは?
ここからはみなさんが「晴れて声優デビュー!」したと課程してお話ししていきます。みなさんも「声優デビューした!」と想像しながら読んでみて下さいね。
アニメ作品のイベントやファンイベント
自分が出演したアニメ作品のイベントや、アイドルユニットを組んだ時のファンミーティングなどがあります。
正直、ここで求められるフリートークは難しく考える必要はありません。
集まっている人たちはアニメ作品やあなたのファンなので、作品の裏話やあなた本人の話を聞きに集まっています。
普段、友達と話しているような内容を話すことが一番ファンにとって嬉しい事だと思います。
声優ラジオなどの特化型ラジオ番組
こちらも同じように声優が好きな人やアニメ作品が好きな人などファンが集まっています。
ですが、イベントなどと違ってファンとの距離感の違いがあります。
ラジオの特性上、視覚的に訴求する事ができませんしファンの反応を見ながら会話を進める事も出来ません。
一方通行でフリートークを進めていく上では、誰が聞いても情景が目に浮かぶ話し方や言葉遣い、フレーズの選択などを考えながら、スムーズに会話を進める高度な技術が要求されます。
テレビやラジオなどマスメディア出演
出演作品の宣伝やゲストなどで、テレビやラジオなどのマスメディアに出演するケースもあります。
この場合は今までとは違い、あなたの事を誰も知らない状況(ファンがいない状況)で伝えたい事を的確に伝えなくてはいけません。
マスメディアに出演する際に共演者や観ている視聴者は正直、あなたの事なんて誰も興味がありません。
こういったアウェイの状況でも、共演者や視聴者に「ツッコんでもらえる」話のネタやトーク力、あなたの個性などを上手くアピールできる能力が要求されます。
声優を目指す為のフリートーク上達法!
普段からおしゃべり好きでフリートークに自信のある方でも、実際にプロの現場では「全く何も喋れなかった…」なんて事をよく観てきました。
そこで今回は誰にも簡単にできて日常生活の中でも練習できる「フリートーク上達法」をご紹介していきたいと思います。
1.観察力を高める!
芸歴を積んだお笑い芸人さんのように「面白い話をする」をしようと思っても素人が付け焼き刃で、面白い話をしようとしても中々上手くいかないものです。
そこでまずは「その場の空気を観察する」事を意識してみましょう。
友達同士の会話であれば「今、どんな気持ちなのか?」や、初めて会う人であれば「この人はどういう人なのか?どんな答えを求めているのか?」など、その場の空気を読や話し相手を観察してみましょう。
ただ何となく話を合わせているよりも、その場の空気や相手が求めている事を観察する事で場の空気や会話の盛り上がり方などが変わってくるハズです。
2.伝えたい事を頭でイメージする!
同じ話をしても話し上手な人と話下手な人の違いって何だと思いますか?
おそらく話下手な人って話したい事が上手くイメージ出来ていなくて、その出来事を思い出した順番にダラダラと話している場合が多いと思います。
この後でも説明しますが、まずは相手に伝えたい事をしっかり自分の頭の中でイメージ(映像化)する事が大切です。
ここまで出来れば台本と一緒で、自分の頭の中で出来上がった台本をどうやって面白く伝えるか?演技力と一緒ですよね。
3.ストーリーを組み立てる!
最後に頭の中で出来上がった自分だけのイメージを話し相手にただ伝えるだけでは面白みに欠けますよね?
そこで、出来上がったイメージを伝えたい内容を話し相手に合わせてストーリーを組み立てていきます。
ここでよく言われてるのが、文章の構成やストーリーの組み立て用語に「起承転結」や「序破急」といった言葉があります。
どちらも同じような意味ですが、ざっくり説明すると…
だいたいこんな感じです。話下手な人でも、頭の中でイメージした台本(伝えたい事)を上手く構成しなおす事で、その先を聞きたくなるようなお話ができるようになってくると思います。
まとめ
ちなみに余談ですが、落語家の噺の最後には必ず「オチ」がつきます。落語家は自分の話す声と身振り手振りだけで噺(ストーリー)を進める技術を持っています。
声優を目指すのに発声練習なども大切ですが、演技力の勉強として落語や歌舞伎などの伝統芸能を観てみるのも良いかもしれません。
フリートークと同じようにこちらのアドリブ力を鍛える方法も参考にしてみてくださいね!
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