声優を目指しているみなさんなら知っている人も多いと思いますが、一つのアニメーション作品を作り上げるのには、様々な職業の人が関わっています。
どの職業や誰か一人でも欠けてしまうと、アニメ制作の現場は成り立ちません。
特にアニメーション作品は声優がクローズアップされがちですが、その裏では大勢の人が関わっており「一人では決して出来ない」みんなで作り上げる物語です。
今日は少し番外編というか声優を目指している人だけでなく「アニメーション制作に関わる仕事をしたい!」という人にも読んでもらえると嬉しいです。
そもそもアニメ作品ってどうやって出来るの?
みなさんは当たり前のようにテレビをつけたらお金を払わずに無料でアニメを観ることができますが、そうしたらアニメーション作品って誰が何の目的で作ってるのでしょうか?
もちろんボランティア活動でアニメーション作品を作ってるわけではありませんよね。ここからは難しい話は抜きにして、ざっくり話していきます。
芸能人やタレントが出演しているバラエティー番組や文化人などのドキュメンタリー番組は、視聴率に応じて大手企業がスポンサーとなってCM(コマーシャル)料を貰うことで番組が成り立っています。
ですが、アニメーション作品はバラエティー番組と違い製作委員会方式を取っている場合が多く「大手企業がスポンサーとなってアニメーション作品を作る」という形になっています。
よくアニメのエンドロールで「〇〇製作委員会」って見ますよね?結果的に、みなさんはアニメ作品をテレビで観ることができるんです。ちなみに製作委員会や業界の仕組みについて詳しくは、また次の機会にお話しますね。
アニメ制作に関わる仕事ってどんなのがあるの?
前置きが長くなりましたが、声優だけでなくアニメ制作の現場では様々な仕事や職業があります。今回はアニメ制作会社など実際の現場で活躍しているみなさんのお仕事をいくつかご紹介していきましょう!
監督
アニメ監督は一つのアニメ作品を制作する上で全てを任される総責任者です。ストーリーやシナリオ、キャクター、原画、CG、音楽、声優のキャスティングから必要なスタッフまで、全ての事に携わります。
監督の業務範囲は幅広い上に会議や打ち合わせなど、常に選択と決定を求められる為、作画監督や美術監督、ラインプロデューサーなど各分野のプロにある程度、裁量権を与えながら協力して進めていく事もあります。
プロデューサー
「〇〇P」なんてよく言われますが、制作現場のプロデューサーは制作スケジュールや予算管理・各担当スタッフをまとめて「アニメ制作の進行に支障がないか?」全てを見渡す役割になります。
一口にプロデューサーと言っても、ラインプロデューサーやアニメーションプロデューサー、制作プロデューサーなど沢山のPがいますが、アニメ制作の現場のプロデューサーは一つのアニメ作品の全てを統括する実務的な役割になります。
制作進行
制作現場でのスケジュール管理・調整や監督・演出家との打ち合わせ、原画や動画のチェック、各部署間の橋渡し役、完成素材をスタジオに運んだりと仕事内容は多岐に渡ります。
ここまでハードな仕事なのに正直、表舞台にはあまり出てきません。ですが、アニメ制作の現場では制作進行がいなくてはアニメ制作は成り立たないと言っても過言ではないと思います。
アニメーター
アニメ制作の仕事で1番最初にアニメーターが思い浮かぶのではないでしょうか?新人のうちは動画担当として原画と原画の間を埋める絵を書いていきアニメとしての動きをつけていきます。
一般的に新人のうちから原画を書かせてもらえることはありません。動画マンとして経験を積んでいき、実力が認められるようになってから初めて、演出家が考えた絵コンテを元に原画を書いていきます。
CGアニメーター、モデラー
最近のアニメ作品ではCGは当たり前のように使われていますよね。CGアニメーターはCGモデラーが制作した3Dキャラクターに動きをつけていったり、背景や爆破シーンのエフェクトなどを作っていきます。
最新のCG技術の習得はもちろんですが、CGアニメーターもデッサンなどの基礎画力が必要ですし、人の表情や動物の筋肉の動き、自然の描写をCGで再現する為に日常生活の中での観察力も求められます。
他にもアニメ制作には大勢の人が関わっている!
この他にも脚本家や演出家、音響や撮影、出版社や広告代理店の人たちなど、一つのもアニメ制作を作り上げるのに大勢の人たちが関わっています。
そうして色々な分野の人たちが協力しあって、ようやく一つのアニメ作品が生まれるわけです。今回は番外編という事でアニメ制作に関わるお仕事をご紹介しました。
声優以外の仕事を知っておくことでデビューしてからも、円滑に仕事を進めるのに役に立つと思いますよ!